2016年7月27日水曜日

7/6 text/textile


それはそれとして、中国語のテキストを丸暗記したり色んな事をしている今回のクラスですが、現状、何をするか、というか、何になるか、ということがいまいちまだ判りかねている今回の作品について、ひとつだけ予想されることは、日本語と中国語によって話される言葉のあいだの距離感が、そこには見えるかもしれない、ということです。

距離というものは決して見えるものではなくて、遠くにいる相手が小さければ遠いし、大きければ近い、という遠近法で私たちは距離を見るわけですから、そこで見られているものは遠さや近さ、ではなく、大きさや小ささを見ることでその隔たりを計算し、だからこそ、遠近法の比例を逆手に取っただまし絵などを作ることも出来るわけです。

大きいものや小さいものを、しかるべき場所に配置することによって何かの距離を定める一点遠近法のような技術は、奥行きを含めた全体性の構築ではあるのでしょうが、言語にとっても遠近法は存在していて、何を伝えるために何が前に見えてくるのか、何が後ろに来るのか、考える必要がありますが、私たちがこの稽古場で使っている様々な言葉は、ネットの、書いた人も書かれている場所も書かれた日付も、そして書かれている言語も全て違った言葉が、ひとつの場所で様々に語られるのは、きっとそれらのTEXTは、順序立てられて論理的に並べられる、ひとつの直線になるのではなく、それぞれの線が交錯し絡みあうTEXTILEとして、時間の拡がりではなく空間的な拡がりの中で聞かれることになるのかもしれません。


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