2015年7月16日木曜日

7/15 そわそわしました



なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、といった感じでして、村川さんの稽古の特徴、というか、よく起きること、という方が正しいような気がするのですが、何かというと村川さんは急に長い時間、黙り、受講生達はそれを、待つ、という状況が頻発しつつ、今回の受講生の皆さんはそれに慣れてきたのか、もともとそういった待つ時間に慣れているのかわかりませんが、まあ、普通に待ってくれていて、エアコンの音や外を走る車の音がよく聞こえてくるそんな時間は、例えば初対面の人と二人っきりの個室だったりすればまさしく堪え難い時間ではありますが、そういった時間に村川さんが何を考えているのかは普段はあまり判らず、口を開けば「なるほど!」と、膝を打つような答えを教えてくれるというよりは、受講生と同じように人形の家のテキストの上で同じように迷っている、という感じなので、講師というよりむしろ誰よりも率先して道に迷うベチパーの一員のような作品への取り組み方で日々稽古は進むのですが、今回アトリエ劇研で初めて稽古をしてみて、今、かなり深い場所で道に迷っているのでは? しかも、村川さんだけでなく、自分を含めてこのクラスの全員で! と思ってしまうような稽古になったのはつまり単純に、今までの狭い場所でやっていたことが広い空間で改めてやるとなんだか全然感じが違って、おお、これは! と、なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、といった感じでして、村川さんの稽古の特徴、というか、演劇の稽古は数十分の上演時間のために何ヶ月も稽古を積み重ねるのでそれは演劇の特徴なのかもしれませんが、昨日の稽古は開始2分くらいのシーンを、いったいどんな新しい方法で出来るんだろうか、ということのために、何度も何度も、同じことの繰り返しとしての稽古が進み、実は本番まで50日くらいしかないのに、大丈夫だろうか、と、なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、といった感じでして、村川さんの稽古の特徴、ではないのかもしれませんが、とにかくその場で起きることについて考え、やってみて、ダメだったり良かったり、と、まっすぐな遠回りと言いましょうか真面目な道草と言いましょうか、その場で発見された新しいアイデアをやってみては別のことを始め、その迂回の途中に現れる新しさの萌芽は、なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、というか、わくわくしてくることもあったりするのですけど、そのわくわくはまだ可能性として、思いもよらない道草の可能性とともに取り返しのつかないような迷路の途中、という可能性もあったりするのかもしれませんが、なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、といった感じとはまるで無関係のように、受講生は「私劇研のホールに入るの初めてなんですー」とそんな話をしていたりおもむろにサンドイッチを食べ初めて劇場で飲食はちょっとアレですのでとエントランスに出てもらったり客席の椅子を重ねて積む時に結構荒っぽく扱ったりするものですから、なんというかとにかく、そわそわ、というか、はらはら、といった感じでして、とにかくそんなあっけらかんとした受講生達とじっくりテキストに向かう村川さんのなんとも不思議なバランスをとりながら、迷いながら、新しいことを初めては、やっぱりそれについてまた悩んで、と、同じことの繰り返しとして、初めての劇研6時間稽古はまずは終わったのでした。

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